近年は不景気の影響により、物価上昇をはじめ、賃貸・生活費が家計の重い負担となっています。本業の給料も全く上がらず、個人消費も冷え込んだままという負の連鎖が多く起きています。
そのため、生活苦を改善するため副業という形で別に収入を得ることが注目されています。
その中には、不動産投資も選択肢として含まれます。
ですが、不動産投資を検討している方の中には、
「会社員が不動産投資の副業をしても大丈夫?」
と疑問に思われる方も多いと思います。
そこで、ここでは副業としての不動産投資について説明をしていきたいと思います。
不動産投資は会社員でもできる?その理由は?
世の中の社会人のほとんどは企業に勤めている会社員の方が多いと思いますが、「そんな会社員が不動産投資をすることができるのか?」といった疑問が一番多いところです。
結論からいうと「不動産投資は会社員でもできます」。
不動産投資は
・お金を持っている人がやること?
・本業の仕事が忙しいと手が付けられないのでは?
といった疑問もでてくるでしょう。
しかし、実は会社に勤めているサラリーマンこそ、不動産投資に一番適しているといっても過言ではないのです。
まずは不動産投資を行うにあたって一番の問題点は「多くの資金がかかってしまう」ということです。
しかし、この資金は「サラリーマンだからこそ工面することが可能」という面もあるのです。
不動産投資には最低でも数百万円の金額が必要となります。
そのような大金を自前で用意できる人もなかなかいないでしょう。
そのため不動産投資を行う場合は多くの人がお金を借りて不動産投資を行います。
しかし、ここまで大きな金額をいきなり銀行で融資してもらえるかといったら、そんなことはありませんよね。
安定した収入があり、返済できる見込みのある人間にしか銀行側も融資をすることはありません。
これを「社会的信用」といい、銀行などの融資条件にもしっかりと記載されています。
このような金融機関では、年収の多さより「安定した収入か」を重要視しており、ある程度の金額を毎年しっかりと稼いでることを証明することができれば、不動産投資のための融資を受けることも可能となっています。
また、一般的な会社員の方であれば基本は土日休日の人が多いと思いますが、そういった人にも不動産投資が向いています。
平日の空き時間にインターネットを利用して物件などを探しておけば、土日に現地で状況確認を行えるため、会社員でも効率的に行える投資方法なのです。
他にも不動産投資に付随する手続きが多数存在しますが、煩雑なことは専門の人間に委任すれば手間を削減できます。
不動産会社や管理会社などといった建物や不動産のプロに委任をすれば、効率よく住居者を募集し、建物の管理までしてくれますので、実際に自分が手をかけることもなく不動産投資を行うことができます。
会社員の不動産投資はバレたらマズいのか?
不動産投資で得られる家賃収入は、労働をしなくても所得を得ることができる「不労所得」にあたります。
そして、ほとんどの企業では副業が禁止されていますが、不動産投資はほとんどの場合副業にはあたりません。
そもそも、企業が副業を禁止する主な原因は、副業によって本業へ支障が出ることを防ぐためです。
しかし不労所得は、そこまで手をかける必要がないため、本業への影響が少ないと判断されます。
そのため、副業として問題になることは少ないです。
しかし例外もあり、特定の条件を満たしている場合は気をつけないといけません。
- 独立家屋の所有数が5棟以上
- 区画された物件数が10室以上
- コインパーキングなどの機械設備付の駐車場
- 駐車台数10台以上の月極駐車場
- 年間家賃収入500万円以上
このような場合は副業にあたると判断されることも多く、企業によっては指摘される可能性があるので注意が必要です。
他にも、不動産投資で年間20万円以上の利益がある場合は確定申告が必要になってきますので、しっかりと確定申告を行わないと会社にも迷惑がかかってしまうことがあります。
また、給料から差し引かれている地方税も家賃収入に応じて金額が上がるため、副業がバレてしまいます。
しっかりとした手順を踏んで、問題にならないようにしておきましょう。
副業で不動産投資をするメリットは?
不動産投資は他の投資と比較すると、ミドルリスク・ミドルリターンといわれる投資法で、昔から存在する投資法です。
相応のメリットがあるため、昔から続いているのですね。
毎月安定した収入が見込める
不動産投資の一番のメリットとも言えるのが、安定した収入が見込めるところです。
入居者が安定的に入居しているだけで、少なくとも毎月の家賃分の収入を得ることができます。
仮に何部屋か所有していれば、部屋数×家賃の収入となり多ければ多いほど安定して収入を得ることができるのが一番の魅力です。
レバレッジ効果の活用
不動産投資のメリットとしてもレバレッジの活用もあげられます。
不動産投資になるとどうしても多額の資金が必要になりますが、不動産投資のためのローンは比較的融資を受けやすいため、資金が少なくともローンを組んで投資ができます。
しかも毎月の収入である家賃でローンの返済をしていけば、キャッシュアウトせずに完済までのプランを立てることができます。
そのため実質過度な負担なく投資を始めることができますし、ローンの返済が終われば、家賃が丸々自分の利益になるというのも大きな魅力です。
ミドルリスク・ミドルリターン
不動産投資は他の投資と違って少ない資金で毎月安定した利益を出せる安定した投資方法です。これに加え、扱い物件が増えれば増えるほど利益も増えるのでミドルリターンという性質もあります。
他の投資方法である「株式、FX」などでは、自分の財産が一気にゼロになってしまう可能性がありますが、不動産投資の場合はそのような危険性が少ないのもミドルリスクといわれている所以です。
不動産投資で節税代わりに
不動産投資を行うことによって節税にも繋げることができます。
不動産投資を行う際、最初に諸費用がかかってきますが、この諸費用につき控除が受けられるケースが多いため、所得が大きい方にとっては非常に大きなメリットになります。
この所得税の控除だけではなく、相続税の負担も軽減することもできるので税金対策の方法としても不動産投資を活用する人間が増えてきています。
不動産という財産で保険にも
不動産投資を行うにあたり、ローンを組むことが多いですが、そのローンを完済できるのかという不安は残りますよね。
たとえば予期せぬ事態で死亡してしまった場合、残されたご家族のローン負担が心配です。
しかし団体信用生命保険に加入していれば、ローンの債務免除を受けることができるため、家族に不動産資産と家賃収入を丸々残すことができるようになっています。
このように生命保険代わりに不動産投資を行う人も増加しているというデータもあります。
現物資産のため資産価値が落ちにくい
たとえばインフレになると、現金の価値は相対的に低下します。
しかし、不動産投資は賃料がインフレに連動するため、資産価値をインフレリスクから守ることができるのです。
もちろん不動産価格自体も連動します。
現金と異なり、不動産ならではのメリットとなりますね。
副業で不動産投資をする際のリスク
いくら不動産投資が有益な投資方法ではあるとはいえ、もちろんリスクも存在します。
空室リスク
アパートやマンションを賃貸として貸す出す場合、住居者がいて初めて賃料を収入として得ることができます。一方、入居者がいない場合は空室となってしまうため、当然収入はありません。
賃料、所在地などといったものにも左右されるので、不動産投資を始めるときにそのような事態も想定してから投資を行うことをおすすめします。
物件の価格変動
もちろん物件も日々価格の変動がおこっています。
大きな変動はあまりないですが、周辺施設にも左右されますので、需要が低い場所などは、物件そのものの値段が下がることもあります。
その他にも、建築されてからの年数なども価格の変動にも繋がるため、「もう少し待てば大幅に安く購入できたかもしれない」といった事態も想定されます。
安い時期に物件を購入し、需要の高まりとともに金額を上げて賃料で利益を出すことが理想です。そのためにも物件の購入はなるべく安いタイミングでしたいものです。
災害などのリスク
不動産も「物」ですから、災害のリスクは絶対に回避することができません。
地震や台風といった災害で、物件に被害がでてしまうといったことも多くあり、不動産投資を行っている物件所有者にとっては非常に悩ましい問題です。
対策方法としては火災保険や地震保険といった保険に加入することがあげられます。
もっとも、保険のほうをあまりに充実させてしまうと、今度は保険料だけでかなりの金額になってしまいます。
物件自体の地震対策や災害対策などの情報も加味して対策を考えることが大切です。
結局副業でも不動産投資をやるべきなのか?
不動産投資を副業としてやることは「おすすめできる投資方法」です。
時間や仕事に追われることが日常である現代社会で、自分自身がそこまで手をかける必要なく、リスクもそれなりに少ない投資法として不動産投資は非常におすすめできる投資方法です。
時間に縛られ、常に価格の変動を気にしないといけない「株式投資やFX」よりは、副業に向いているといえるでしょう。
まとめ
不動産投資の良い点、悪い点を説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
これから先も投資を行う人がどんどん増えていくと予想されます。
その中でも昔から存在し続ける安定性ある不動産投資は、これから先もなくなることはないでしょう。
様々な投資方法がある中で、今後も副業としてミドルリスク・ミドルリターンで安定的な収入を得ながら、保険代わりとして投資をするのであれば、不動産投資を是非おすすめします。