・不動産投資って今後も利益になる?
・東京オリンピック後に冷え込まない?
そんな悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
将来的に不動産投資をしていきたいと考えている人も、今後の不動産投資の展望を知っておきたいですよね。特に東京オリンピック開催後、不動産市場が軟化するという専門家等の意見もあります。その背景を知ることは不動産投資にとって必須です。
今回の記事では、不動産投資の今後や東京オリンピック開催後の不動産投資戦略について考察していきます。また、不動産投資に関するリスクやメリット、不動産投資で成功する人の特徴等についてもあわせて解説していきます。
不動産投資は今後どうなる?
不動産投資は、今後どうなっていくのでしょうか。
不動産投資の今後を考える上で、最も懸念される事項が人口問題です。日本は既に人口減少社会に突入しており、住宅需要そのものの減少を不安に思っている人も多いのではないでしょうか。
確かに、人口は減少に向かっています。しかし、核家族化や未婚化等の影響により単身者は2030年頃まで増え続けると予想されています。そのため、都心部では引き続き単身者向けの不動産需要は落ちにくくなっているといえます。
ただし、地方では人口や世帯数の減少の影響を避ける事はできません。地方の物件は価格が安く利回りが高い傾向がありますが、今後は安定した入居率を維持していく事が難しくなるおそれがあります。
もちろん、地方の不動産投資で利益を得ている人もたくさんいますが、地方での不動産投資にはより一層の経営努力が必要となってきますので注意が必要です。基本的に、不動産投資を考えている初心者の人は都市部での投資を検討した方が無難でしょう。
東京オリンピック開催後の不動産投資は?
東京オリンピック開催後の不動産投資の状況は、どのようになっていく事が予想されるのでしょうか。
この問題は不動産業界内でも2020年問題として取り上げられています。
その中で、東京オリンピックに関連するものとして、外国人投資家による売却によって不動産価格が下落するという事が一部で噂になっています。東京オリンピックの開催が決定した2013年頃から海外投資家による日本の不動産への投資が活発になりました。外国人投資家による東京オリンピックを見越した不動産投資であることが予想されます。東京オリンピックというイベントが終了する事によって、一つの売却時期と考えて不動産の売却が進むことも充分予測できるでしょう。投資不動産の売却のサイクルに入りやすい時期となります。
また、2020年から始まる省エネ基準の義務化や、2022年以降の生産緑地の宅地化等、不動産市場の需給バランスを崩してしまうような法規制等も控えています。これらは供給に関する懸念材料となりますね。
一方、都市部では世帯数の増加や外国人居住者の増加が予想されており、こちらは不動産市場の需要を支える側として機能する事が考えられます。そのため、都市部ではオリンピック後も不動産の需要と供給のバランスが大きく崩れてしまう事は、あまり考えられません。
不動産投資をするリスク
東京オリンピック以降も安定して不動産経営をするためには、不動産投資のリスクについても知っておく必要があります。不動産投資のリスクをきちんと理解しておく事で、有効な対策を講じる事も可能となります。ここでは、不動産投資を行う際に考えられるリスクを紹介します。
空室リスク
不動産投資をする上で、まず一番に考えておきたいリスクが空室リスクです。
空室リスクとは、自分が保有している不動産の空室期間が発生する事で収益が悪化するリスクのことを指します。
物件の立地や人気によって影響を受ける場合がほとんどですが、マクロ的な事象として物件周辺地域の人口減少や環境の変化等によっても影響を受ける事があります。
空室リスクに対しては、賃借人の需要が落ちにくい物件に投資をしていくこと等で対処していく事ができます。不動産投資の初心者に都市部の物件がおすすめできる理由は、賃貸需要が落ちにくく入居率が安定しているという点です。
金利上昇リスク
金利上昇リスクとは、金利上昇によって不動産の収益が圧迫されるリスクのことを指します。
日本では現在、低金利政策が取られており、不動産投資ローンの審査も比較的通りやすい環境となっています。また、低金利で資金を借りる事ができますので、物件の価格が上がりやすくなる状況が続いています。
しかしながら今後、政策金利が上昇すれば不動産投資ローンの金利も上がっていきます。不動産投資ローンの金利が上がってしまうと、コストプッシュ型の収益圧迫が発生しますし、物件の市場価格も下落するおそれがあります。
仮に東京オリンピックによって景気が良くなれば、日銀としても政策金利を上げやすくなります。その場合には上記のようなリスクが顕在化するため、注意が必要です。
建物の老朽化リスク
東京オリンピック開催後、長期的な視点で不動産投資を考えていく場合、建物の老朽化リスクにも注意を払う必要があります。
建物が老朽化していくと、管理費や維持費等のコストが増大します。
特に中古不動産に投資をする場合は、築年数や管理状況が物件の価値に大きな影響を与えています。中古不動産に投資を考えているような人は、管理状況や修繕計画等にもしっかりと目を通して投資判断をしていきましょう。現地に赴き、投資を考えている物件の視察をする事も大切です。自分の目で物件の状況を確認しておきましょう。
他にもリスクは多く潜んでいます。
ぜひこちらからもチェックしてみてくださいね。
不動産投資するメリット
ここまでは、リスクについてお伝えしてきました。しかし、一方で不動産投資には大きなメリットがあることも間違いありません。中長期的な資産運用ですから、東京オリンピック開催後も見据えたうえでのメリットについても紹介していきます。
インカムゲインを中心とした資産運用をする事ができる
不動産投資は、インカムゲインを中心とした資産運用ができるというメリットがあります。
インカムゲインとは、資産を保有する事で利益が発生することを指しており、不動産投資の場合は家賃収入がこれにあたります。すなわち、不動産投資は成功すれば毎月安定した収入源を確保する事ができるのです。不動産を保有しているだけで収益が発生しますので、サラリーマンの副業としても最適です。また、入居者がいる限り安定して家賃収入が得られますので、将来の年金代わりにもなります。
長期的な資産形成をする事ができる
不動産は実物資産であり、長期的に保有し続けながら収益を得るモデルです。そのため、長期的な視点で資産形成をする事が可能です。
不動産投資ローンを活用すれば、少ない資金から始め、長期的に大きな資産を形成することも可能です。一般的なサラリーマンの人でも、1億円以上の資産を作ることが可能となるのです。ただし、不動産投資ローンを利用する際には、きちんとした返済計画に基づいて経営努力を怠らない事が必要です。
節税ができる場合もある
不動産投資では管理コストや減価償却費等、様々な経費が認められます。特に減価償却費では、不動産の取得費用を経費にする事ができますので、節税効果の高い費用項目となります。
また不動産投資の損益は、サラリーマンや個人事業の所得と合算する事ができますので、節税になる場合もあります。節税をしながら長期的な資産形成をしていく事が可能となるのです。
インフレ対策になる
不動産はインフレに強い資産とも言われています。
インフレとは、物価が一定期間持続的に上昇する経済状況のことをいいます。物価が上昇れば家賃相場も上昇するため、不動産はインフレに強い資産という事ができるのです。
日本では長らくインフレという現象は起こっていませんが、東京オリンピック開催により景気が回復すれば、インフレ基調になっていく可能性を完全に排除する事はできません。インフレ下では、銀行預金等は実質的に資産が目減りしますが、不動産の資産価値は上がりやすくなります。
不動産投資は攻める資産運用というイメージがありますが、守る資産運用というメリットもあるのです。
不動産投資で成功する人の特徴
では、不動産投資でこのようなメリットを十分享受できるほど成功できる人には、どのような特徴があるのでしょうか。
実は、不動産投資で成功している人には共通点があります。他のビジネスにも通ずるこれら重要なマインドをしっかりとご紹介していきましょう。
不動産投資の勉強をしっかりとしている
不動産投資で成功するためには、不動産に関してしっかりと勉強をしなければなりません。
資産1億円以上のベテラン不動産投資家の人でも、日々勉強を続けています。常に新しい情報に対してアンテナを張っているのです。不動産市況は日々変わりますし、テクニックやノウハウも日進月歩です。いつまでも同じ手法では、利益を上げ続けることは難しいことを知っているのでしょう。
とはいえ不動産投資についてどう勉強すべきなのか、すぐには分からないですよね。
まずは不動産投資に関する書籍や雑誌を読んだり、セミナー等に参加してみましょう。様々な人の意見を聞く事が非常に重要となってきます。
どんな分野でも成功している人は、必ず努力をしています。不動産投資に関する知識や理解を一通り得たとしても、謙虚な気持ちで勉強を続けていく事が大切です。
行動力や決断力がある
不動産投資で成功している人は、行動力や決断力をしっかり持っている傾向にあります。
条件が良い物件を探すためには、特に行動力が重要です。たとえば、条件が良い不動産を探すためには実地調査が必要です。常にフットワークを軽くしておいた方が望ましいでしょう。
また、自分が良いと思った物件に巡り合えた時には、すぐに買い付ける決断力も大事です。条件の良い物件は、すぐに売れてしまいます。優柔不断な性格の人は、チャンスを逃すばかりか、収益力の弱い物件で損をしてしまう可能性すらあります。そのため、あまり不動産投資には向いていません。
不動産投資にチャレンジする際には、行動力や決断力を高めていきましょう。
明確な目標を持って取り組んでいる
不動産投資で成功している人に共通する事項として、明確な目標を持って取り組んでいるという点も挙げられます。
不動産投資は、長期的な視点で投資をする事で成功率を上げる事ができます。中長期的な計画や目線を持つ事で、自分が今どのような投資を実践しているかを客観的に見る事ができるようになります。
不動産投資は長丁場になりますので、明確な目標を持って自分の投資目的を見失わないように気を付けておきましょう。
不動産投資の将来性
これから不動産投資を始めたいという人は、不動産投資の将来性が気になると思います。
特に東京オリンピック開催後、日本は少子高齢化や人口減少社会が加速し、不動産の需給に影響を与えるのではないかと不安に思ってしまいますよね。上でもお伝えした、法改正の影響も少なからず発生すると考えられます。
とはいえ、悲観すべき材料だけではありません。
都市部では核家族化や未婚化の影響により、世帯数は増加していくという事が予想されています。外国人の流入も予想されており、都市部では賃貸住宅の需要が落ちにくい状況となるでしょう。
また、不動産の利用用途を工夫する事で、今後新たな需要を掘り起こすことができる可能性が高まっています。
たとえば、日本では外国人観光客も増えており、インバウンド事業として民泊が注目されています。民泊とは一般の賃貸住宅を宿泊施設として貸し出す事業で、今後の伸びしろに期待が集まっています。
さらにライフスタイルの変化により、複数の地域に拠点を持つマルチハビテーション等が進んでいく事で、不動産の新たな需要が喚起される可能性もあります。
不動産投資を行う際には、このような将来像を描いていきながら、長期間に渡って資産価値を有する物件を保有する事が重要となります。
まとめ
以上、今回は不動産投資の今後や東京オリンピック開催後の影響等について解説していきました。
東京オリンピックは一過性のイベントに過ぎませんが、一時的に外国人投資家等の不動産売却により需給が悪化する可能性がありますので注意が必要です。また、これから不動産投資を始めていきたいという人は、東京オリンピック開催後の将来像を描いていきながら、長期的な目線で不動産投資を考えてみてください。