不動産投資は資金の調達も簡単でリスクも少ないことから、気軽に投資ができる方法として昔から人気の投資方法となっています。
とはいえ不動産といえば専門的な領域。
実際に不動産投資をするためには何か資格が必要なのではないかと思ってしまいますよね。
ここでは、不動産投資と資格について解説していきます。
不動産投資をする際に資格は必要?
不動産投資を行うにあたっては、しっかりとした知識を身に付けることがとても重要です。
では、その知識の裏付けたる「資格」は必要なのでしょうか。
結論から言ってしまうと・・・
必ず必要な資格はありません。
不動産投資に関しての資格は多数存在しますが、その教本には、
・空室の埋め方
・購入すべき物件の選び方
などは載っていません。
実践的な知識としては、有名な不動産投資家のブログ、コラムといったものが非常に有効になります。
しかし資格取得のための不動産投資の勉強にもメリットは存在します。
以下で詳しくみていきましょう。
不動産投資の資格を持っておくメリット
資格を持っていることによって基礎知識を身に付けることができる
資格を保持しているということは、資格についての知識を十分にもっているという証拠にもなります。
そして知識があれば、必然的に不動産投資においては優位となります。
基礎知識をつけるきっかけとしても、資格を持つことは役に立ちます。
何も目標がなく勉強するのも大変だと思いますので、いろんな本などを読んで勉強していきましょう!
専門家に頼まないといけない業務を自分で出来る
不動産という資産を扱う関係上、取引において様々な資格をもっている専門家でなければ行えない取引も多数存在します。
そのような場合、専門家に依頼をして取引の手助けをしてもらうことになりますが、自分でその資格を持っている場合は自分だけで取引を行なうことができます。
大きな諸経費の削減をすることができますよ。
不動産鑑定士ならお得になる場面がある
こちらの資格には、不動産に対して適正な金額を設定する権能があります。
不動産の正確な金額が鑑定士の裁量に任されることも。
もちろん大幅なズレは許されませんが、自分が納得できないような不当な価格を他人からつけられることがありません。。
購入した物件を手放すときなど、このような資格を持っていれば少しだけですが優位に取引を進めることもできます。
不動産投資をする際におすすめの資格
宅地建物取引士
宅地建物取引士は不動産関係においては登竜門的な存在でもある資格です。
主に不動産に関する法律知識を持つことを証明する資格となっており、不動産取引をする際に必要になる資格になっています。
宅地建物取引士は、不動産会社でも5人に1人の割合で保持していないといけない資格であり、不動産会社においても重要な資格として重宝されております。
不動産の契約においては宅地建物取引士から重要事項説明がされることになっています
それほど重要な資格であるため宅地建物取引士の資格を取得するためには膨大な時間の勉強量が必要であり、不動産投資をしている個人で所持している人は極めてわずかです。
しかし、宅地建物取引士の勉強では民法、借地借家法、建築基準法、都市計画法、宅地建物取引業法といった不動産関連の法律を一通り勉強するため、持っていることによって非常にメリットのある資格であります。
不動産投資においてトラブルが起きてしまったとき、自身でもある程度解決できるようになるかもしれません。
不動産鑑定士
不動産鑑定士という資格も聞きなれない資格かもしれませんが、不動産を扱うにおいて重要な資格となっております。
不動産鑑定士は相続税課税のための評価、固定資産税課税のための評価、競売のための評価といったものを扱うことができる資格となっており、不動産会社でも必ず1人はいないといけない資格となっております。
もちろん個人の不動産取引でも、売買の参考のために、不動産の価値を決める役割を担っています。
そのため自分でこの資格を保持していれば、売買のときに非常に優位に立てる資格になるでしょう。
マンション管理士
戸建ての建物に比べ近年ではマンションなどの集合住宅も増えており、マンション管理士といった資格も存在しています。
このマンション管理士は適切なマンション管理において欠かせない資格であり、マンション管理のコンサルティングを行うスペシャリストといった扱いになります。
多くの人間が居住するマンションでは、多くの問題が発生しますが、そのような問題をプロ目線で解決するというのがマンション管理士の役目です。
不動産投資では主にアパートやマンションの賃貸をベースに利益を出すことが多いため、大変役立つ資格です。
ファイナンシャルプランニング技能士
ファイナンシャルプランニング技能士は通称FP技能士とも呼ばれる資格であり、国家資格の一つです。
ファイナンシャルプランニング技能士の内容としては、顧客の資産に応じた貯蓄、投資等のプランの立案や相談といったことに対しての技能を認定する資格であり1級、2級、3級に分けられています。
内容を参照するとお分かりいただけるように、不動産投資を行う人が相談する相手といった捉え方ができるでしょう。
実際、不動産投資を行う際にはファイナンシャルプランニング技能士を通して、不動産投資について相談を行うことも多いです。
資格を持っていれば、自分自身で貯蓄に見合った投資判別をすることができます。
知識はもちろんですが、こちらも自身で資格を持っていれば依頼費等、諸経費の削減にも繋げることができるので、不動産投資を行う際には大きなメリットになりえる資格でもあります。
ホームインスペクター
ホームインスペクターという資格はあまり聞いたことのない資格であると思いますが、日本語に訳すと住宅診断士といった資格になります。
このホームインスペクターは、
・欠陥住宅ではないか
・いつ頃どこにどれくらいのお金がかかるのか
・あと何年この建物は持つのか
といった建物の寿命に関して診断をする資格になっています。
不動産鑑定士は主に土地の価値を診断する資格に対して、こちらのホームインスペクターは建物に対しての診断する資格です。
不動産投資をするにあたって、更地から自分のプラン通りに建物を建てて住居者を集うやり方になると莫大な資金もかかるため、通常は中古の建物を購入したり、数部屋を買い取って賃貸収入を得ることが多いため、こちらの資格は非常に有利な資格となります。
いってしまえば住宅の医者というポジションですので、中古で物件を購入するときは絶対に持っておきたい資格です。
もちろん、こちらの資格がなくとも不動産投資を行うことができますが、その場合はホームインスペクターの資格を持っている人間に依頼する必要があるため、諸費用がかさんでしまいます。
簿記(1~3級)
簿記は主に資産、負債、純資産の増減を管理し、収益の記録を行うスキルを証明する資格です。
不動産投資では、収益管理が避けては通れませんので、重要な資格となります。
いってしまえば不動産投資における会計係といった感じでしょう。
簿記も階級で分かれていますが、どれも多くの勉強時間が必要です。
しかし簿記の資格を持っていれば、不動産投資における収益の記録を自分で行うことができるため、こちらも面倒な手続きを踏んでの依頼や諸費用をカットすることができるでしょう。
管理業務主任者
最後に紹介する管理業務主任者とは、現行の「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」制定にともない、マンションの委託契約に関する重要事項や管理事務の報告を行うために必要な資格です。
マンション管理士と少し似たような資格にも感じられますが、こちらはマンション等の契約に特化した資格になります。
マンション管理士と同様に、不動産投資ではアパート、マンションといった賃貸物件を扱うことが多いため、こちらの資格を保持しているのも投資においては優位になります。
管理委託契約書への記名押印、管理事務の報告といったマンション契約に関しての書類関係を行うためには必ず必要な資格のため、こちらの資格をもっていないと必ず専門家に委託しなければなりません。
実際に保有している不動産投資家は多くはないですが、管理業務主任者の資格を保有しながら不動産投資を行うことができればマンションでの書類関係は自身で執り行うことができるので費用削減に繋がります。
まとめ
不動産というものは資産、財産という側面があるため、投資にあたっても様々な資格保有者を絡む領域です。
実際に自身で保有する必要がある資格は1つもありませんが、ここまで様々な資格が絡んでくると、それぞれの専門家に依頼する費用はもちろん、時間も多く必要になってしまいます。
仮に、これらの資格の中の1つだけでも保有をしていれば、その分の費用や時間を削減できることから大きなメリットになるでしょう。
また、少しでも勉強をしておけば、いざという時役立つこともあるかもしれません。
ぜひご紹介した資格について、検討してみてくださいね。