不動産管理会社について調べている人の中には、特に大手の不動産管理会社について知っておきたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
大手の不動産管理会社では、大手ならではの安定した管理体制や質の高いサービスを期待する事ができます。
今回は、大手の不動産管理会社の特徴や受託戸数等について紹介していきます。
大手不動産管理会社14選
日本国内には、大手の不動産管理会社は複数ありますが、今回は代表的な14社を紹介していきます。
各社の特徴や受託戸数等も比較していきながら参考にしてみてください。
大東建託グループ
大東建託グループは東京都港区に本社を置いている建設会社グループです。
主にアパート等の賃貸物件の建設を手掛けており、アパートの借り上げを行うサブリース事業の展開をしています。
主に大東建託が施工した賃貸アパート・マンションの管理事業を行っており、賃貸オーナーと入居者の双方に高い満足度を提供するサービスを行っています。
自社運営のサポートセンターである24時間いい部屋サポートセンターでは、夜間や休日等の営業時間外での問い合わせや緊急事態対応等の安心のバックアップサービスをしています。
大東建託グループの受託戸数は108万戸となっており他社を圧倒して業界トップの座を確保しています。
三井ホーム株式会社
三井ホーム株式会社は東京都新宿区に本社を置くハウスメーカーで三井不動産の子会社です。
賃貸物件の管理事業は、三井ホームのグループ会社である三井ホームエステートが行っています。
三井ホームエステートでは、入居者募集から退去、新規客付けまでワンストップサービスを展開しています。
不動産市況の変化等に柔軟に対応した運営や提案を行い、物件の稼働率を上げていく質の高い管理に定評があります。
三井ホームエステートの受託戸数は都内を中心に約3万5000戸となっています。
三井不動産レジデンシャルサービス
三井不動産レジデンシャルサービスは、三井不動産グループのマンション管理会社です。
三井不動産グループの総合力を活かした幅広いサービスを展開しています。
日々充実のライフサポートを提供する三井不動産グループのメンバーシップサービスも行っており、身近に寄り添った管理運営を目指しています。
また、24時間365日対応のコールセンターや充実のサポート体制で、円滑な不動産管理をバックアプしています。
三井不動産レジデンシャルサービスの受託戸数は約20万戸となっています。
三菱地所コミュニティ
三菱地所コミュニティは、三菱地所グループのマンション管理会社です。
従来の枠にとどまらない快適で安心な暮らしをサポートする多彩な総合管理サービスを展開しています。
マンションだけではなく、ビルや公共施設等の管理も受託しており、ノウハウを相互に活用する事で管理の質の向上に努めています。
三菱地所コミュニティが独自に提供しているコミュニティアイズレポートは、管理運営状況や設備保守メンテナンス、セキュリティ等について簡潔にまとめられた報告書となっており、ユーザーの間でも高い評価を受けています。
三菱地所コミュニティの受託戸数は約33万戸となっています。
積水ハウスグループ
積水ハウスグループは、6社のグループ会社を日本各地に展開しており快適な住宅環境づくりを目指した不動産管理を行っています。
住環境の快適さと安心、資産価値の維持を基本理念としており、信頼性の高いサービスを展開しています。
また、賃貸物件の一括借り上げシステムのMAST等、独自のサービスにも定評があります。
ハウスメーカーグループの強みを活かした内装リフォームや設備工事等に定評があり、顧客の要望にも柔軟に対応しています。
積水ハウスグループの受託戸数は約60万戸となっており業界でも上位の座を占めています。
大和ライフネクスト
大和ライフネクストは、大和ハウスグループのマンション管理会社です。
管理組合運営のサポートや会計業務支援、暮らしのサポート等、幅広い管理運営サービスを提供しています。
特に大規模修繕工事等に定評があり、年間100棟以上の実績があります。
大和ライフネクストの独自の技術や工法による工事では、改修サイクルの長期化と改修回数削減による長期的なコストダウンと資産価値の向上を可能としています。
大和ライフネクストの受託戸数は約26万戸となっています。
東建コーポレーション
東建コーポレーションは、愛知県名古屋市に本社を置いている建設業グループです。
賃貸アパートや賃貸マンションの建設を中心に、賃貸物件の経営代行や入居サービスチェーンの展開も行っています。
ホームメイトのブランドで賃貸仲介を行っており、直営店とFC店を入れて全国に500店舗以上出店しています。
東建コーポレーションでは、ホームメイトの強力な全国不動産仲介店舗ネットワークが強みで、高い集客力と早期の入居者仲介を実現しています。
東建コーポレーションの受託戸数は約23万戸となっています。
大京アステージ
大京アステージは、不動産大手大京グループに属してる不動産管理会社です。
大京アステージでは、時代やオーナーの要望の変化に対応した迅速かつ柔軟なサービスの提供、真の資産価値向上を図るサービスの展開をしています。
2015年3月から、ゼネコンとして工事を請け負っていた穴吹建設と合併し、多種多様な修繕工事を行う事ができるようになりました。
暮らしのサービスを幅広く提供している大京グループの総合力を活かし、ライフステージに合わせたきめ細やかトータルサポートを行っています。
大京アステージの受託戸数は約42万戸となっています。
長谷工コミュニティ
長谷工コミュニティは、長谷工コーポレーショングループに属しているマンション管理会社です。
ゼネコン系の管理会社となっており、建物や設備に関する高い技術力に定評があります。
また東京と大阪にある技術研修センターは、認定職業訓練による職業能力開発校に認定されており、たくさんの専門的な技術者を輩出しています。
長谷工コミュニティの受託戸数は約27万戸となっています。
日本管財株式会社
日本管財株式会社は東京都中央区日本橋に本社を置き、兵庫県西宮市に本店を置いており、建物管理事業を中心にサービスを展開している東証一部上場企業です。
独立系の管理会社であるため、透明性の高い管理運営を行っているという強みがあります。
不動産の所有や運営、管理のあらゆる面で最適なソリューションサービスを提供しています。
日本管財株式会社の受託戸数は約9万5000戸です。
野村不動産パートナーズ
野村不動産パートナーズは、野村不動産ホールディングスの100パーセント子会社で、総合的な不動産管理事業を展開しています。
顧客満足度第一主義を掲げており、2018年オリコン顧客満足度ランキング1位を獲得しています。
また、スタイルアクト「住まいサーフィン」によるマンション入居者の管理満足度調査では10年連続総合1位となっています。
長年の管理実績のデータをストックしており、過去のノウハウに基づいた確かな品質の管理業務を行っている点も強みです。
野村不動産パートナーズの受託戸数は約16万戸です。
東急コミュニティー
東急コミュニティーは、マンションの受託管理やプロパティマネジメントを幅広く手がけている東急不動産グループの大手不動産管理会社です。
JPタワー名古屋のようなオフィスビルから参議院議員会館、北九州空港ターミナルビル等、多種多様な建物の管理実績があります。
東急コミュニティーでは、コスト削減と着実な資産価値の維持向上を実現できる様々なサービスの提案を行っています。
東急コミュニティーの受託戸数は約34万戸となっています。
スターツグループ
スターツグループは、不動産事業を中心に金融事業や出版、IT事業等を幅広く展開している東証一部上場企業グループです。
不動産管理事業は、スターツグループの中にあるスターツアメニティー株式会社が行なっています。
多様な管理契約を取り扱っており、賃貸オーナーは自分の投資戦略に合った管理契約を選ぶことができます。
グループ会社の中には、賃貸仲介企業も含まれており、集客力が高いという特徴があります。
また、滞納金収納率が99.9パーセントとなっており、安心感の高さも魅力です。
スターツグループの受託戸数は約54万戸となっています。
ミニテック
ミニテックは、不動産仲介業大手のミニミニグループに属している不動産管理会社です。
ミニテック独自の賃貸管理システムで、賃貸経営を合理化していきます。
ミニテックが提供している進化したスーパー君というサービスでは、家具家電付きの部屋の運営をサポートしています。
この進化したスーパー君を利用することで、地域の物件との差別化を図り、入居率を向上させたという事例もたくさんあります。
また、年間15万件の賃貸仲介実績を誇るグループ会社ミニミニが入居者の募集斡旋を行い、安定的な不動産経営を強力にサポートしています。
ミニテックの受託戸数は約18万戸となっています。
大手不動産管理会社を選ぶ際の注意点
大手不動産管理会社を選ぶ際には、どのような事に注意をしていけばいいのでしょうか。
大手不動産管理会社を選ぶ際の注意点について紹介していきます。
質の高い管理を行っている不動産管理会社を選ぶ
不動産管理会社を選ぶ際には、質の高い管理を行っている不動産管理会社を選ぶ事が重要なポイントです。
基本的に、大手の不動産管理会社を選ぶ場合は、質の高い管理を行なってくれるケースが多くなってくるでしょう。
しかし、大手不動産管理会社の中でも、強みや特徴等は会社によって変わってきます。
自分の保有している物件や管理戦略に合った不動産管理会社を選んでいきましょう。
管理会社に対する調査やヒアリングをしていくことが重要です。
集客力の高い不動産管理会社を選ぶ
集客力の高い不動産管理会社を選ぶこともポイントです。
大手不動産管理会社の中には、グループ会社が賃貸仲介業をやっており、自社グループの集客ネットワークを持っている会社もあります。
また自社グループ内に仲介業が無い場合でも、有力な仲介業者と提携しているようなケースも多いです。
大手の不動産管理会社では、安定して集客力が高い傾向にありますが、より高い収益性を確保するために、保有物件の集客に関して最適な提案をしてくれるような不動産管理会社を選んでいきましょう。
担当者の雰囲気を重視して不動産管理会社を選びたい場合は注意が必要
担当者の雰囲気がいい不動産管理会社を選ぶと、不動産管理会社とのつきあい方も良好になってくるでしょう。
大手の不動産管理会社では、担当者やスタッフの教育に力を入れているケースが多くなりますが、事務的な対応に終始してしまったり、全国転勤等で担当者がコロコロ変わってしまうという場合も少なくありません。
この点は、大手不動産管理会社を利用するデメリットともいえるでしょう。
信頼できる担当者と長く付き合っていきたいと考えている人は、地元の有力な不動産管理会社の利用も検討してみても良いでしょう。
特殊なトラブルやクレームの対応に時間がかかるケースもある
大手の不動産管理会社では、トラブルやクレーム対応はマニュアル化しており、迅速で安定した対応を心掛けています。
しかし、マニュアルには載っていないような特殊なトラブルやクレーム対応等に関しては、時間がかかってしまうようなケースもあるので注意が必要です。
その原因としては、大手の不動産管理会社では、担当者に決裁権が無く、上司の承認が必要になってしまうケースがあるため、社内での決定プロセスに時間がかかってしまうという事が考えられます。
この点については、地元の不動産管理会社の方が柔軟な対応をしているという場合も珍しくありません。
まとめ
以上、今回は不動産管理会社について代表的な大手企業を紹介していきながら解説していきました。
大手の不動産管理会社といっても様々な種類があり、特徴や強み等についても変わってきますので、よく比較していきながら保有物件や自分の投資戦略に合った不動産管理会社を選んでいきましょう。
また、場合によっては大手の不動産管理会社よりも地元の不動産管理会社の方が適しているケースもありますので、これらもあわせて検討しておきましょう。